【未来授業知の先達による公開授業】スプツニ子!明日の日本人たちへ 〜日本の転換点未来を創る〜 『型破りに必要なもの』

スプツニ子!

マサチューセッツ工科大学メディアラボ助教授スプツニ子!さんが、未来授業「知の先達」達による公開授業で語った、『型破りに必要なもの』ついて書き起こしました。

Sputniko

明日の日本人たちへ 〜日本の転換点未来を創る〜 書き起こし

ナレーション

大きな転換の時期に来ている日本。この転換点の先に若い世代はどんな未来を創っていくのか。各界の知の先達が現役大学生に直接語りかけました。今週はアーティストにして、MITメディアラボ助教授のスプツニ子!さんの講義です。「はみ出す力」を軸に刺激的な講義を展開したスプツニ子!さん。

最終日となる今日は、現役大学生とのトークセッションの模様をお送りします。今日のキーワードは、「型破りに必要なもの」。

質問者

スプツニ子!さんは数学を勉強しているうちに興味を持って、アートの世界に入っていったとおっしゃいましたけれども、アートの世界というのは評価が凄く難しい世界だと思うんです。その中で今まで、どういう風にやってきたのかというのをお聞かせ下さい。

スプツニ子!

たしかに、私は数学を勉強していて、たとえばクラスメートがゴールドマン・サックスとかモルガン・スタンレーとか金融系の華々しいところに就職していた中で、私はお金の流通に興味を持てなかった。

私の本当にやりたいことをちゃんとわかって動きたいな。だって、人生は1回しかないから。っていう形で1人で音楽を作り始めて。多分その時その時で、自分のやりたいことに素直に動いていたところがあって。

だから私、そのぶん日本の新卒採用がすごく嫌いで。チャンスが1回しかないみたいな。たとえば、世界一周旅行をして帰ってきた人とか、あと何かの起業をして、でもうまくいかなくて帰ってきた人とか、そういう人って日本の会社にとって凄く貴重な人材だと思うんですよね。

だって、失敗した人こそ多くのことを知っているから

ただの、何か白紙みたいな、キャンパスみたいな人が会社に来たって凄くつまらないから。もっと素直にチャレンジできる世界がくるように。それは別に願うだけじゃなくて、ここにいるみんなも声を出していけば変わっていくことだと思っています。

質問者

日本の社会というのは、既存の枠組みをぶち壊すのが難しいと思うんですけども、スプツニ子!さんはどのようにしたら、その枠組みを壊すことができるようになると思いますか?

スプツニ子!

既存の社会が気に入らないからって、社会を小さいグループでつるむとか、私は良くないなあと思っていて。

本当に世界を変えたかったら、社会に突っ込んでいって中から変えていったほうがいいなあと思っていて。

私、ロハス坊ちゃんって呼んでるんですけど、意識高い系の大学生、TEDとかよく見てる大学生にバックパッカーになりたいみたいな人がいっぱいいて、そういう人達がよく「スプツニ子!さん、世界を旅する!」とか話してくるんですけど、なんかうぜぇみたい感じなんです。来んなよ、みたいな(会場笑)

そういうロハス坊っちゃん的な生き方を私は嫌いで、本当に変えたかったら一番重要なところに食い込んでいって、中からウイルスみたいにぶっ壊したほうがいいなと思ってて。

型破り、って言葉があるじゃないですか。本当に型破りになるには、型をよく知っていないといけないと思うんですよ。

私はよく、「スプツニ子!さん、破天荒な作品創って、型破りでみたいな、もっと何かはっちゃけた人だと思いました」とか言われることがあるんだけど、わ〜みたいな人だったら、ただのバカだし。

私は多分、アートの型とかサイエンスの型とか、社会的な新卒採用とかの型とかをよく見ないとそれを破れないから、本当に型破りになりたかったら、よく見る、観察することが大事なんじゃないかな

それが私の中の、自分に対するヒントだから、もしかしたら、それがみなさんにも通用するヒントかもしれないと思います。

『はみだす力』スプツニ子

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