久しぶりにスマホゲームの話題を。現実の物理空間を移動しながら、ポケモンのキャラクターを探すというスマートフォンゲームの『ポケモンGO』が海外でリリースされ、社会現象になっています。
『AR + イングレス + ポケモン』の組み合わせがアメリカでリリース後、社会現象に。
ポケモンGOは、特定の場所でカメラをかざすとポケモンキャラクターが投影されポケモンがゲットでき、それらのポケモンを使って戦闘ができるというアプリ。ポケットモンスターの世界観そのままで、ポケモントレーナーとしての体験ができるようで、アメリカでは老若男女がポケモンをゲットするために様々な場所に外出しているとのこと。
ゲームの仕組みは、Googleの社内スタートアップであり2015年8月に独立した「ナイアンティックラボ」が開発・運営している『Ingress(イングレス)』がベースとなっており、それらのゲーム体験上にポケモンのキャラクターを被せたもの。
つまり、
- スマートフォンのカメラを使ったAugmented Reality(拡張現実)の技術
- Ingress(イングレス)のオンライン位置情報ゲームの体験
- 世界中で人気かつ知名度があるポケモンキャラクター
の3つをバランス良く組み合わせたゲームであるのが大きな特徴です。ひとつひとつの要素で言えば、ARでは日本でも「セカイカメラ」というアプリが出ていましたし、イングレスもオンライン位置情報ゲームでは不動の地位を築いたもの。最後に必要だったのが、『一般層にも受けるキャラクター』ということですね。
これらの上に、ソーシャルゲームなどで一般的なアイテム課金制が実装され、全体としてのビジネススキームが構成されています。
ポケモンGOはカフェやレストランなど飲食店の集客にも、大きな影響を及ぼす可能性がある
ポケモンGOのゲームの特性上、ポケモンをゲットするには、現実世界で様々な場所を移動する必要があります。そのため、海外では『スモールビジネスオーナーや事業者は、ポケモンGOを集客に使おうとしている』様子で、実際に地域のレストランやカフェ、小売店舗が新規顧客を呼び込むのに役立っているとのこと。
ニューヨーク州ロングアイランドにあるピザ屋は、ポケモンのキャラクターを店に引きつける機能を起動させることで、売り上げが週末にかけて75%も急増。ニューヨーク・ポスト紙によると、同店のマネジャーはポケモンのキャラクター10個以上を引きつけるのに10ドル支払ったという。
『ポケモンのキャラクターを店に引きつける機能』というのがポイントですね。10ドル支払ったということなので、おそらく課金アイテムの『ルアーモジュール』を使ったのでしょう。課金アイテムのルアーモジュールには、『そのポケストップ付近に30分間ポケモンが出やすくなるという効果』があります。
ルアーモジュールは使用者以外でも、ポケストップ近辺にいるプレイヤー全員に効果があるため、近くにポケストップがあるビジネスオーナーにとっては大きな集客効果が期待できます。
『10ドル支払って、売上が75%も上がる』のであれば、ビジネスオーナーにとっては安いものです。プログラムコードの調査結果によると、マクドナルドの名称がコード内に埋め込まれていることから、大手飲食店ブランドも集客に活用するのではないかという噂も出ていましたが、日本では実際にマクドナルドがポケモンジムになることが公式発表されました。
ポケモンGOに限らず、店舗アプリサービス『ぽぷろう』などのスマホを使った集客は、飲食店のオーナーにとってはこれから非常に重要になってくるでしょう。
こういうものは時間が経てば経つほど集客効果が薄れてくる(飽きてくる)ので、やるならタイミングがすべてです。皆が行っていないできる限り早いうちに試したビジネスオーナーが成功するのが世の常です。新しいものははじめは無料お試しなどで、「とにかく試してみる」ことが大切です。見るだけでなく、自分で体験してみれば実際にどういう効果があるかよくわかりますから。
このようにポケモンGOは、一般コンシューマーユーザーだけなく店舗事業者にとっても有益ということで、様々なプレイヤーを巻き込む様相を呈しています。任天堂の株価も連日うなぎ登りであることをみても、ブームとなることはほぼ間違いないでしょう。金融関係者内では、”ポケモノミクス”と呼ばれる一大経済圏を築く可能性は大いにあります。
ポケストップやポケモンジムになるための方法は、【飲食店や実店舗に集客効果】ポケモンGOのポケストップやポケモンジムの申し込み方法をご覧下さい。
ポケモンゲットを代行してくれるポケウォークというサービスも
ポケモンGOでは当然ながら、ポケモンをゲットするためには、街中いたるところに外出しなければいけません。それがこのゲームの醍醐味であるわけですが、『ポケモンをゲットしたいけれど、外出が面倒、時間がない』というユーザーのために自分のスマートフォンを持って外出し、ポケモンを探してくれる代行サービスも登場しています。それが、『pokewalk(ポケウォーク)』というサービス。
金額は、2kmで10ドル、5kmで15ドル、10kmで20ドルとなかなかリーズナブルな金額設定。スマートフォンを預けなければいけないので安全面でやや不安が残りますが、これだけ多くの方がポケモンをゲットするために動いていると、こういうサービスを使いたいというニーズもあるのかもしれません。
ポケモンGOブームにのって、これからもいろいろな派生サービスが登場しそうです。
ポケモンGOが目指す本当の目的とは?
『ポケモンGOの開発・販売を手がける米ゲーム会社ナイアンティックのジョン・ハンケ最高経営責任者(CEO)は、ポケモンGOについて次のように述べています。
「人々が家の外に出て、近所を探索し、面白い場所を見つける。人々が家族や友人と一緒に楽しい活動をする。それを奨励するのが(ポケモンGOの)ゴールであり、それがゲームの持つ役割だ」
ポケモンGO,日本での公開やダウンロードは2016年8月6日説が濃厚?
ポケモンGOは、7月21日時点で日本ではまだ未公開です。本日から24〜48時間でリリースされる可能性があるという情報もありますが、どうやらこれはガセの模様でまだ公式発表はされていません。
最新情報はポケモンGOの公式ページで公開されます。
どうやら2016年7月20日(水)に日本も正式リリースされる予定だったようですが、関係者のメールがリークしたことにより、リリースが延期となっています。ツイッター情報などによると、2016年8月6日(土)にリリースされるという情報が流れているので、早ければ7月中、遅くとも8月6日(土)までにはリリースされるのではないかと見込まれます。
先行公開されている海外でこれだけの影響を及ぼしているとなると、日本でも大きな影響を及ぼすことは必死。久々に要注目のスマホゲームです。