始める前に知っておきたいIT起業・新規事業に失敗する7つの失敗原因パターン

起業や新規事業、新しいビジネスが成功する確率がどのくらいか知っていますか?

ある説によると、起業や新規事業が成功する確率というのは10%とも、厳しい数字では1%とも言われています。もちろん、「何をもって成功や失敗と言うのか?」という定義によって解釈は様々ですが、起業や新規事業というものは「ほとんどが失敗する」ものと考えるべきです。

失敗するからには、必ず原因があります。ここでは、代表的な7つの原因についてまとめてみました。

IT起業が失敗する7つの原因パターン

1. 商品が開発できない

新しいビジネスのアイデアを思いついたら、それをお客さんに提供する為には、何らかの商品、サービスとして形にする必要があります。
アイデアレベルではうまくいきそうだと考えていたものが、いざ始めてみると思ったような商品として作れず、事業が失敗するケースです。

2. 商品が売れない

次に、商品はできたが、思ったより売れなくて失敗するパターンです。商品が売れない理由は、集客がうまくできていない、ニーズがなかった、ウォンツがなかった、時代にあっていないなど多くの要因が考えられます。たとえ、商品が開発できても売れない商品であればビジネスはうまくいきません。

3. ビジネスモデルが回らない

3つ目の要因として、ビジネスモデルが想定通り回らず、失敗するケースがあります。これは、ビジネスを構成する要素として、複数のパートナーを使ってコンシューマユーザーに価値を提供する構造になっているものに起こりがちです。AパートナーとBパートナー、ユーザーの便益がそれぞれ相反し、全体としてうまく機能せず、収益化が難しいパターンです。

4. 競合相手との敗北

商品も順調に売れ、ビジネスモデルもうまく回っているときに起こる可能性があるのが、似たような商品、市場に他者が市場参入してくるパターンです。この段階まで達して、初めて競争戦略、差別化戦略が活きてきます。軌道に乗り始めたビジネスでも、後発の資本力や差別化要因が原因で市場から撤退しなければならなくなることもあります。
逆に言えば、他者が市場参入を始めたのはあなたのビジネスが成功し始めたからであり、ここまで来ればある種の成功とは言えるのではないでしょうか。

5. 資金繰りが回らない

事業収益だけでビジネスを回す場合は、高い粗利が必要不可欠です。粗利はビジネスという車を動かすためのガソリンに相当するものです。ビジネスモデルの改善によって低燃費になることはできても、試作や初期段階のビジネスモデルでは燃費ありきで設計するのは非常に困難です。
起業するなら絶対に守らなければいけないビジネスモデルの2つの条件にあるように、きちんと利益の出る収益構造になっているのか、詳しいチェックが必要です。

また、売上があがっても、支払サイトが長いなどの条件にも注意が必要です。「”売れた”とは、自分の口座に入金がされるまで」ということをキチンと肝に命じましょう。

6. 組織、起業仲間との意見の相違

6番目の原因として、チーム内での意見の相違の発生、合意形成がうまくいかず、失敗するパターンです。チームメンバーとゴールが共有できていなかったり、状況認識の違い、価値観の相違が原因で合意形成に時間がかかり、コミュニケーションコストが増大するパターンです。
コミュニケーションコストの増大は、集客、営業、商品開発などすべての分野に多大なる影響を及ぼします。ただでさえ少ない資源を、対外的価値創造の部分に費やすのではなく、内部のコミュニケーションで消費してしまうと、死が待っているのは当然の帰結です。

7. モチベーション、情熱が続かない

最後に最も重要なのが、「モチベーション」です。
開始当初はモチベーションも高く情熱を持ってやり始めたとしても、うまくいかない事が続くとモチベーションが下がってきてしまい、途中でやめてしまうケースです。
ビジネスとは、すべて人間が関わること。各々の危機に対してどんなに論理的な意思決定を行おうと、人は感情で動きます。そのビジネスに携わっている人の情熱やモチベーションによって、ビジネスの成否が大きく左右されるという事を忘れてはいけません。

最後に

起業や新規事業の失敗要因というのは決して1つではありません。
実際には、これらは1つの要因だけ発生するのではなく、同時多発的に複数発生してくるのです。そのような状況の中、望んだ結果を得る為に試行錯誤を繰り返し続けるのですから、損得や数字的な側面だけで判断すれば、失敗するのが自然なのです。
成功は、これら7つの失敗を避けた先にあるものです。

新規事業の失敗には必ず原因となる「致命的な失敗」があります。今回ご紹介した失敗の7つの理由は、すべて致命傷となり得る失敗パターンです。起業・新規事業に携わる方々は、これら先人の失敗を踏まえ、日々の意思決定を行って頂きたいと切に願っています。

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