『シリコンバレーの交渉術』に関する読書メモ

2013年5月24日2014年12月31日

シリコンバレーの投資家から4億ドルを調達したビバリーヒルズのベンチャーキャピタリスト、オーレン・クラフの交渉術について、まとめられた書籍。売り込みというキーワードが所々に出現するが、実際は交渉術が主体。

シリコンバレーの交渉術
売り込みは科学である
売り込むための「メソッド」　
売る側と売られる側のズレを解消しなければならない
私の成功は運や才能の結果ではない
何かを得るには、売り込みが不可欠である
３段階にわたって進化してきた人間の脳
クロク・ブレインが突きつける厳しい現実
クロク・ブレインも容易に受け入れるSTRONG法とは
フレームをコントロールする
２つのフレームが衝突するとき、何が起こるか
フレームに基づいたビジネスが可能にする世界
フレームを手にすれば、「ゲーム」に勝つことができる
パワーフレームとは何か
プライズフレーム：フレームを有利につくり直す
アボカド農家のお金を取り戻す戦い
タイムフレームとその対処法
イントリーグフレーム：アナリストフレームに対抗できる力
プライズフレーム：自らを価値ある人物として位置づける
プライジング201：過ちを避ける
アルファを得るためのステータスゲーム
売り込みの基盤となるもの
売り込みたいなら、社会的ステータスを高めること
売り込みの実践
アイデアを提示する
売り込みに１時間もかけてはならない
短い時間で完全なプレゼンをする方法
第１段階：あなた自身とアイデアを紹介する
「なぜ今なのか」フレーム
アイデアを提示するなら、１分あればいい
第２段階：あなたのアイデアで何が解決するのか
注意を引かなければ、誰も話を聞いてはくれない
緊張は、押したり引いたりすることから生まれる
重要ポイントを伝える―売り込みの核心
第３段階：契約内容の提示でしなければならないこと
相手に行動を起こさせる
あなたに残された時間は５分間
第４段階：温かい認知を得る
売り込むために４つのフレームを積み重ねる
温かい認知なら、欲しいと思わせられる
欲しいと思う気持ちをなくす
承認欲求は、売り込みを台無しにする
なぜ私の売り込みは、ことごとく失敗したのか
失敗の理由は誰にあるのか
承認欲求行動を断つ３つの公式
売り込みを終えるとき
頂上を目指す
ケーススタディ：巨大案件をまとめる
売り込むものがなくなった
空港という巨大案件
グリーンバーグは、道がなければ見つける男だった
最強の競争相手(ライバル)
どうすれば優位に立てるか―売り込みの分析
黄金のプレゼンテーション
ライバルたちの逆襲
審判のとき
ゲームを楽しむ
クロク・ブレインにゲームをさせる
フレームマスターになる
さあ、スタートを切ろう
最後のアドバイス

概要

素晴らしい売り込みというのは形式の問題ではない。重要なのは、関心を持たせ、注意を惹きつけておくこと。つまり、”フレームコントロール”を行い、”好奇心をそそる話”で気持ちをこちらに向けさせ、時間をかけずに”心を掴まなければ”ならない。
オーレンの交渉術は、”ニューロファイナンス”理論に基づいている。
人の関心をうまく惹きつけておくことができれば、自分のアイデアを買ってもらえる可能性も高い。
人の思考は進化と同じプロセスをたどる。まず、生存。次に社会的関係。最後に問題解決。

クロクブレインを動かすには

あなたのメッセージが次の2つの点を満たしていることだ。まず、恐怖心を引き起こさないこと。次に通常とは違う予想外のプラス評価ができるものー思いがけない喜びとして受け止められること。
クロクブレインは、単純明快で、威嚇的ではなく、特に新しくて、面白い、そんな情報を求めている。
クロクブレインを動かすには、明確な証拠、単純化して提示される、が必要。

STRONG法

クロクブレインの意志決定を突破するためには、STRONG法を使う。

S…フレームを組み立てる　（Set the frame）
T…ストーリーを語る　　　（Tell the story）
R…興味をそそる　　　　　（Reveal the intrigue）
O…商品を提示する　　　　（Offer the prize）
N…心をつかむ　　　　　　（Nail the hook point）
G…契約をとる　　　　　　（Get the deal）