Macでブログを書いている方なら多くのブロガーが使っているMarsEditという評判の高いブログエディタがあります。
検索すると、「MarsEditはオススメ!、プロブロガー御用達!」なんて書かれた記事がたくさんヒットしますが、果たして本当にそうなのでしょうか?
MarsEditを1年半使ってみて、私が実際に体験したことをまとめました。これから、MarsEditを買おうかなと思っている方へ一つの参考にして頂ければ幸いです。
MarsEditを使い始めたきっかけ
私はブログを書くのに、MarsEditというブログエディタを使っています。
過去の体験から標準的なWordPress管理画面での記事投稿はとても使いづらく、私にとって続けられるものではないとわかっていました。
何事も継続するためには続けやすい環境を整えることが極めて重要、だと経験則として理解しているので、WordPressで本格的にブログを始める(※今度こそブログを続けるぞという気持ちがあるだけ)にあたり、
「使い勝手の良いブログエディタはないかなぁ…」
と探してみました。調べていくといくつかの候補がみつかり、その中でもMarsEditというブログエディタの評価が高く、とてもオススメ。という記事を数多く見かけたことで興味を持ち、試用版も試してみてなかなか良かったので使い始めた、というのがきっかけです。
私がMarsEditを購入したのは2012年の2月なので、約1年半程の使用経験になります。
価格は、3,000円か4,000円前後だったと思います。ブログエディタとしては「やや高めかなぁ…」と思いつつも、WordPressの管理画面からの投稿の手間や今後の使用頻度を考えれば、購入するだけの価値はありそうだと判断し、購入しました。
実際にMarsEditを使ってみたら、試用版のときにはわからないことが見えてきた。
まず、私にとってMarsEditの良い点は2つありました。
1つ目は、プレビューの機能です。テキストで記事を書きながら、リアルタイムで実際にどのように表示がされるか確認ができるのがとてもわかりやすく、大変便利です。
2つ目は、画像投稿の機能。MarsEditはMacのネイティブアプリケーションというだけあって、画像の投稿がとても楽にできます。私のブログでは画像は多用していませんが、画像を多用するブログであれば、この体験だけでも感激するかと思います。
ブログエディタとしてこの2つの機能にはとても満足していて、これらは試用した際にMarsEditを購入する決定的な要因になりました。
しばらくは便利だなぁなんて思いながら使っていたのですが、MarsEditを継続して使っていくと、試用版の時には気づかなかった不満な点が見えてきました。
MarsEditの問題点(私にとっての不満な点)
私にとってのMarsEditの問題点は3つあります。
- MarsEditとMarkdownプラグインを併用したときに発生する問題
- MarsEditの日本語入力の問題
- MarsEditの記事取得や更新速度の問題
の3点です。
1. Markdownプラグインを使っている時の More の扱い
MarsEditでブログの記事を書き終わった後、そのまま記事を公開すると、レイアウトがずれてしまうことがあります。
原因は、[続きを読む]と表示させるためにWordPressで使う More の扱いにあります。
Markdownプラグインを導入したWordPressで、MarsEditを使うと、下記の画像のように、more と 次の行の内容が繋がってしまい、正常にMarkdownが整形できないのが原因です。
moreの後を改行すれば、正常に表示されるようにはなるのですが、そのためにMarsEditで記事を書いた後、WordPressの管理画面にアクセスし、公開する記事の more の部分を編集しなければなりません。
WordPressの管理画面はあまり使いやすいものではなく、ブログ記事1個投稿するたびに管理画面アクセスしなければいけないのが、煩わしさを生む要因になっています。
この問題は、Markdownというプラグインを使っているWordPressであるということに起因する問題ではあるので、MarsEditだけが要因ではないですが、改善したい部分ではあります。
2. MarsEditで記事を書いていると、GoogleIMEの日本語入力が突然できなくなることがある。
MarsEditでブログを書いていると、突然日本語入力ができなくなることがあります。
この問題が発生すると、集中して記事を書いていても突然中断されます。
他のMacアプリケーションではこのような現象は起こらず、私の環境ではMarsEditを使っている時にだけ、この問題が発生します。この問題が発生するのは突然で、いつ起こるかはわかりません。
これでは安心して記事を書くことは不可能で、ユーザー体験がかなり悪化します。
この問題は、MarsEditを再起動することで、日本語入力ができるようにはなりますが、日本語入力ができなくなる度にMarsEditを再起動するのは、かなり使いづらいのが実感です。
下記の記事を見ると、どうやらATOKでも発生する問題のようですので、GoogleIMEが原因ではないようです。
3. 記事一覧を取得する時間が長すぎる。
最後の問題が、MarsEditでの記事一覧を取得する速度についてです。MarsEditは、デフォルトで最新の記事を30件だけ取得する設定になっています。
常に新しい記事を投稿していくスタイルでのブログ運営であれば、特に問題にならないのかもしれませんが、記事の微修正を繰り返していく場合は、30件だけ取得できてもあまり意味がありません。
半年前に書いた記事を更新したい時もあれば、1年前に書いた記事をちょっと更新したいときもあります。そうなると、最新の30件だけ取得してくるというのではやりたいことができないので、私は100件取得する設定にしています。
MarsEditの注意書きで30件以上取得すると遅くなります、とは書いてありますが、私にとって30件しか取得できないのは現実的ではありません。
設定を100件記事を取得するようにに変えてやってみると、記事一覧を更新するだけでも、平気で2〜3分はかかります。
記事リストを取得するだけで、こんなに時間がかかるのでははっきりいって使い物になりません。これが3つ目の大きな不満です。
ちなみに、デフォルトの設定である30件の記事取得でも、10秒程度の時間がかかります。
なぜ、MarsEditでの記事取得にこんなに時間がかかるのか?
MarsEditは多くの一般的なブログが外部投稿のプロトコルとして採用しているXML-RPCという技術を使って、WordPressへの投稿をできるようにしています。
この、XML-RPCというプロトコル自体がとても遅いんです。
試しに、XML-RPCでWordPressの記事を取得するプログラムを書いてみましたが、たった10件の記事一覧を取得するだけでも平気で3秒以上かかったり、ひどい時は5秒以上かかったりすることがあります。
これは、いくらなんでも遅すぎますよね。
ユーザー体験としては、ブログ記事一つ書くためにわざわざWordを立ちあげて、重い腰をあげて書かなきゃいけない感覚であり、好ましいユーザー体験ではありません。
MarsEditを1年半使ってみてわかったまとめ
MarsEditは始めに書いたように、プレビュー機能と画像のアップロード機能は大変使い勝手が良いのですが、日々使っていると細かな問題が作業効率に大きな影響を及ぼします。
MarsEditについて調べてみると、このような記事はあまり見つからなかったので、私なりに1年半MarsEditを使ってみてわかったことを書いてみました。
これからMarsEditを使ってみようと考えている方、MarsEditを購入しようと考えている方は、ご参考にして下さい。
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