ビジネスや事業とは、価値を提供するための方法です。では、価値とは何なのでしょうか?
価値という概念は様々な捉え方ができますが、最もシンプルな考え方は「感情的な価値」と「現実的な価値」の2つに分けて考えることです。
感情的な価値とは「楽しみ」と「苦しみ」
感情的な価値とは、人が感じる「楽しみ」と「苦しみ」です。人は楽しいと感じるものに価値を感じます。また、苦しいと感じるものからは回避したい、逃げたい、守りたいと感じます。
このことから、感情的な価値を生み出すには2つのアプローチがあると言えます。「楽しみを増やす」か「苦しみを減らすか」の2つです。
①「楽しみ」を増やす。
「○○の楽しみを増やすと考えると?」と考えてみると、次のようなパターンがあります。
- 遊びの楽しみを増やすと考えると? ⇒ 遊べる価値 ⇒ ゲーム開発
- 旅行の楽しみを増やすと考えると? ⇒ 旅行に行ける価値 ⇒ 旅行ツアーサービス
- 人間関係の楽しみを増やすと考えると? ⇒ 仲間ができる価値 ⇒
コミュニティ運営
②「苦しみ」を減らす。
「○○の苦しみを減らすと考えると?」と考えてみると、次のようなパターンがあります。
- 勉強の苦しみを減らすと考えると? ⇒ 勉強がわかる価値 ⇒ 教育サービス
- 病気の苦しみを減らすと考えると? ⇒ 病気が治る価値 ⇒ 病院や医療サービス
- 人間関係の苦しみを減らすと考えると? ⇒ 1人でできる価値 ⇒
スキルの習得サービス
現実的な価値とは「時間」と「お金」
次に現実的な価値があります。感情的な価値が個人の主観だったのに対し、現実的な価値とは、誰が見てもわかる客観的な価値です。
現実的な価値の特徴は「数値として計測が可能」だということです。
時間
時間は、増えても、減っても価値を生み出すことができます。
- 自由な時間を増やすと考えると? ⇒ 可処分時間が増加する価値 ⇒ 代行サービス
- 無駄な時間を減らすと考えると? ⇒ 効率化できる価値 ⇒ ツールを提供するサービス
- 仕事の時間を減らすと考えると? ⇒ スピードが上がる価値 ⇒ 業務改善サービス
お金
お金も、増えても、減っても価値を生み出すことができます。
- お金を増やすと考えると? ⇒ 資産が増える価値 ⇒ 投資機会の提供サービス
- お金を減らすと考えると? ⇒ 支出や負債が減る価値 ⇒ コスト削減ができるサービス
どんな価値を提供するかは、あなた自身が決める。
このように、「感情的な価値」と「現実的な価値」の2つに分けて考える思考は、様々なパターンを産み出すことができます。
起業時や新規事業開発時に事業を考える時は、
- 自分が提供する価値は、感情的な価値なのか、現実的な価値なのか?
- 「何を」減らすのか、増やすのか?
というポイントで考えてみて下さい。これがわかると、ビジネスがどんどん具体化していきます。ビジネスアイデアがなかなかうまくまとまらないなあ…とお悩みのときにお試しあれ。