以前から倒産の危機が心配されていた『エドウィン』ですが、2013年11月26日、事業再生ADR手続きの利用を申請しました。
事実上の倒産ということになります。
東京商工リサーチによるエドウィン倒産の速報
- (株)エドウイン(東京)ジーンズ製造卸 – 東京商工リサーチ倒産速報
国内ジーンズ最大手、「EDWIN」ブランドで有名な(株)エドウイン(TSR企業コード:290779600、荒川区東日暮里3-27-6、設立昭和44年9月、資本金5600万円、常見修二社長)と、グループ会社28社のうち金融債務のある16社の計17社は11月26日、事業再生実務者協会に対し事業再生ADR手続きの利用を申請した。また、グループ会社の(株)フィオルッチ(TSR企業コード:298613697、同所)は外部株主が存在することから、12月初旬に追加する形で同手続きを申請する予定。今後、同協会の審査を経て正式手続きが進められる見込み。
エドウィンの倒産は、以前から心配されていた…。
エドウィン倒産については、2012年11月30日にはこんな話も出ていて、業界関係者には『エドウィンがヤバイ…』というのは知れ渡っていました。
エドウィンはなぜ倒産したのか?
『ユニクロや他ブランドの、激安ジーンズと勝負ができずに、業績が悪化した』と思われがちですが、実際はそうではないようです。
エドウィン倒産への道は、このよう流れをたどっています。
- 巨額損失隠しが発覚。経理担当責任者の自殺トラブル。
- 会社信用が失墜。
- 信用回復を図るため、第三者委員会を設置。
- 300億円を超えるデリバティブ損失が公に。
- 600億円にも及ぶ資産架空計上が公に。
- 500億円を超える債務超過状態が公に。
- 10年以上の粉飾決算が公に。
- 倒産。
そもそもの巨額損失が生まれた原因は、証券投資の運用損。リーマン・ショック後に多大な運用損が発生したようです。
本業の業績ではなく、会社の組織体質や投資運用の失敗が倒産の引き金をひいた原因になっています。
起業と廃業は対をなすものですが、商品やサービスが売れなくなって倒産ではなく、投資の失敗での倒産するパターンはかなり多いということは覚えておきましょう。