米軍特殊部隊の『最難関試験』と起業に共通する個人が生きるチカラの本質





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先日、クーリエ・ジャポンに「答えを求めない勇気」 紛争後の南スーダンで兵士たちから学んだ「答えのない状況に耐える力」と題したコラムが掲載されていました。この内容が起業にも共通点が多いのでご紹介します。

孤独

世界の警察、アメリカ合衆国の特殊部隊

現時点において覇権を握り、世界の警察とも呼ばれているのがアメリカ合衆国。軍事力でも世界トップであり、陸・海・空及びペンタゴンやDARPAなどに代表される国防、軍事研究などあらゆる分野において頭一つ抜きに出ている存在です。

それらの軍の中には一般とは異なる、グリーンベレーやデルタフォース、SEALなどの特殊部隊が存在します。特殊部隊とはその名の通り、一般的な通常オペレーションではなく、ある特定の目的を達成するために各分野のスペシャリストによって構成された軍事チーム。

当然その採用基準は非常に高く、様々な難関試験をパスしたエリート中のエリートが所属している部隊です。特殊部隊に入隊するためには多くの試験がありますが、その中でも最も『最難関』という試験があります。

世界トップの米軍特殊部隊における最難関試験とは?

特殊部隊における最難関試験とは、どのようなものなのでしょうか?

軍のオペレーションをするわけですから、射撃や格闘、火器の取り扱い、戦略、戦術、作戦の実行、組織をまとめ上げる管理能力など多くの能力が必要とされるのは容易に想像ができます。

もちろん、これらの能力も大変重要なのでしょうが、特殊部隊最難関と呼ばれる試験はこれらではありません。

何かというと、『人里離れた道をただひたすら走る課題』だそうです。

えっ、『ただひたすら走るだけ?』と思う方も多いのではないかと思います。これだけ聞くとその辛さはなかなか想像しづらいですが、最難関と呼ばれる理由は、

『事前に何km走るのかを教えてもらえない』

という部分にあります。

米軍の特殊部隊の採用試験でもっとも難しいのは、射撃技術や格闘能力の試験ではなく、人里離れた道をただひたすら走る課題だといいます。

その理由は、27kgの軍事装備を身に着けて走らなければいけないからではありません。事前に「何km走るのか」を教えてもらえないからです。
5kmでいいのか、20kmなのか、はたまた50kmなのか?

これが米国特殊部隊の人材採用試験において、最も難易度の高い最難関と呼ばれる所以になっているようです。

『いつ、ゴールに着くかわからない道』を歩くとき、人はどれだけ、この道を歩き続けることができるだろうか?

この試験、最も辛いのは、肉体的な疲労よりも精神的な疲労です。それぞれの候補者はペース配分や戦略などを考え行動をするそうですが、「どこまで行けばこのレースが終わるのかわからない」という精神的な重圧に耐え切れず、脱落する候補者が大半のようです。

受験者の“戦略”も人それぞれ。勢いよく飛び出す人もいれば、エネルギーを温存しながら慎重に走る人もいます。

体力を消耗するなかで一番辛いのは、「肉体的な疲労」よりも「精神的な疲労」だといいます。「どこまで行けばこのレースが終わるのかわからない」という精神的な重圧に耐え切れず、多くの候補生が脱落してしまうのです。

『ゴールがわからない、いつ着くかわからない』というヒトの脳の予測機能を使えない状態にすると、ヒトは肉体以上に精神が先にまいってしまいます。人間の意思決定において過去の体験や常識、知識に基づく『こうなるだろう』という予測を無意識下ではかなり重視していますから、それが全く使えない環境になると、精神的に大きな不安や焦りにつながり、体力や能力があったとしても脱落してしまうようです。

心が折れてしまうのですね。

先が見えない不安は、新しいプロジェクトや起業には必ず起こること

何か新しいことを始める時のことを考えてみましょう。

はじめのアイデアというのは、朧気なものです。単純に『あれが欲しい、これが欲しい』、『これが創りたい』、『こうなりたい』、『あの場所に行きたい』など何らかの理由があって、思いつくようなことが大半です。中には『今あるこれが嫌だから、こうしたい』と望む場合も多いでしょう。

明確な目的やゴール、それがいつ着くのか、本当に着くのか、成功するのか、起業や新しいアイデアにはこれらすべての不安要因がぎっしり詰まっています。

そして、小資本や個人で行うような場合は、一人で始めることも多いでしょう。

誰にも相談ができず、一人で黙々と自らが信じた道を歩く起業家やクリエイターは、私はまさしく『人里離れた道をただひたすら走る課題』を行う米国特殊部隊の候補生のように思えてなりません。

あるときはちょっとした結果が出て嬉しくなり、またあるときは望まぬトラブルが発生し意気消沈する。

毎日、続けようか、辞めようか、次はどうしようか、あれはどうしようかと一人で考え抜くことが求められます。そして、それがいつ終わるのかはわかりませんし、不安は絶対になくなりません。

未知の不安と向き合う力が、個人が生きる力の本質になる

特殊部隊の試験でも起業でも共通して求められるチカラというのは、

『先に何が起こるのかわからない未知の状況に耐えながら自分のモチベーションを保ち、自分の意思と判断を信じて進むチカラ』

です。

大切なのは、不安をなくそうとすることよりも少しずつ『不安に慣れる』こと。そして、自らの不安の原因がどこにあるのか、歩く足を止めずに自己に問いかけ続けること。森羅万象、終わりがないことは絶対にありえません。必ず終わるのが世の常です。

それを忘れず自らの不安に打ち勝ち、歩く足を止めなければ、ふとした瞬間にあなたはゴールに辿りついていることでしょう。







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