シリコンバレーの地図を売る『Silicon Maps(シリコンマップス)』に学ぶ成長する起業の考え方

シリコンバレーマップ

シリコンバレー界隈にいる人には有名なんですが、一般の人にはあまり知られていないWebサイトがあります。

シリコンバレーの地図を売る『Silicon Maps(シリコンマップス)』というホームページ

Silicon maps

それは、Silicon Maps(シリコンマップス)というWebサイトです。

このWebサイト、『シリコンバレーの地図』を売っています。
地図です、地図。

デザインが垢抜けているわけでもない(どっちかというとダサいと思う)でしょうが、実は、このシリコンバレーの地図が隠れたヒット商品でして、毎年新しいバージョンの地図が発売され、人気を博しています。

地図以外にも、シリコンバレーのTシャツやマウスパッド、ポストカードなんてのも売ってたりします。

『お金のかからない起業アイデア』は、あなたの足元に落ちている。

あなたは投資家で、このビジネスのビジネスアイデアを世界で一番始めに知ったとしましょう。このアイデアを持っている起業家の彼は、あなたから投資を受けるために説明をしにやってきました。

投資を受けたい彼は、あなたにこう言っています。

Presentation

ウェブサイトで、地図を売ろうと思ってるんだ!

このアイデアを聞いた時、あなたはどう思いますか?

えっ、今さら地図? そんなの誰でもやってるでしょ。どうせ儲からないよ。

と思う方が大半ではないでしょうか。

更に詳しく話を聞いてみると、それはどうやら『シリコンバレーの地図を売る』のだということが分かりました。あなたは、このビジネスアイデアに投資をしますか?

『シリコンバレーの地図』ビジネスを創るための考え方の手順

シリコンバレーの地図ビジネスは個人が小資本でもできる良いアイデアなので、このビジネスがどうやってできていったのか、私なりに考えてみました。

①『シリコンバレー』と『地図』をくっつけた。

まず一番始めにやることは、『シリコンバレー』と『地図』と組み合わせたことでしょう。この2つの要素だけ。他の要素は一切入れません。

つまり、『シリコンバレーの地図を売る』というビジネスアイデアの段階です。

商品としては、こんな感じの状態です。

SiliconValleyMap process 1

ここで重要なのは、『有名(知名度のあるもの)』と『みんなが使うような一般的なもの』を組み合わせるということです。これが、良いビジネスを創るための大変重要な秘訣です。

②『シリコンバレーの地図』と『カレンダー』をくっつけた。

次にやることは、①でできた『シリコンバレーの地図』と『カレンダー』を組み合わせたことです。

シリコンバレーの地図』だけだと、1度買ったら、2個も要らないですよね。しかし、これにカレンダーを組み合わせることで、毎年新しい商品が作れるわけです。来年は来年のカレンダーが必要ですからね。

これが、このビジネスに『リピート性と定期収入を生み出す仕組み』になっています。

この段階でのビジネスアイデアは、『シリコンバレーの地図が載っているカレンダーを売る』という段階です。これは、かなり良い感じではないでしょうか。

この段階での商品の状態は、こんな感じです。下の部分にカレンダーが付きました。

SiliconValleyMap process 2

③『シリコンバレー地図が載っているカレンダー』に『企業ロゴ』を入れられるようにした。

そして、最期にやったことが、『企業のロゴとURLをカレンダーに入れられる』ようにしました。

つまり、『シリコンバレー地図が載っているカレンダー』 +『企業ロゴ』です。

こうすることで、『シリコンバレーに興味を持っている個人』が買うだけでなく、『シリコンバレーに縁のある企業が顧客に配れる』ようになるわけです。

この段階のビジネスアイデアは、『シリコンバレーの地図が載っているカレンダーの企業販促品』となります。

商品イメージは、現在販売している商品そのままです。『Custom Imprint Area』と書いてある部分がミソです。その下にはURLを入れられる部分もあります。

SiliconValleyMap process 3

④『シリコンバレー地図ビジネス』をスケールさせよう!

こうして、1つ良い商品ができると、次はその商品を起点にビジネスをスケールさせることができるようになります。

スケールとは、ビジネスの規模を拡大させる』という意味です。
ビジネスの規模は顧客数で決まりますから、顧客数を増やすための行動を実行していくということです。

今回のビジネスの場合、スケールには2つの方向性が考えられます。

【①商品を変える】『地図以外の』商品を扱う。

1つ目は『シリコンバレー』という商品の軸を残しつつ、他を変えるという方法です。つまり、地図以外の商品を開発するという方向性です。

実際に、Webサイトをみてみると、シリコンバレーの地図だけでなく、シリコンバレーのTシャツやマウスパッド、ポストカードを販売しています。

【②地域や分野を変える】『シリコンバレー以外の』商品を扱う。

もう一つの方法は、『地図カレンダー販促品』という軸を残しつつ、他の要素を変えるという方法です。

こちらの方向性は、実際にWebサイトをみてみると、シリコンバレー以外にもバイオサイエンス分野のカレンダーも販売しています。

うーん、素晴らしいですね!

『シリコンバレー地図ビジネス』のまとめ

まとめると、このビジネスは次のような成長プロセスを辿っています。

①『シリコンバレーの地図』を売ろう! ⇒ 売れるかも?

②『シリコンバレーの地図が載っているカレンダー』を売ろう! ⇒ 定期収入になるかも?

③『シリコンバレーの地図が載っているカレンダーの企業販促品』を売ろう! ⇒ 顧客が増えるかも?

④『シリコンバレーの地図が載っているカレンダーの企業販促品以外の商品』を売ろう! ⇒ 地図以外にもあるかも?

起業のアイデアを考えるときは、『成長のプロセス』というものがあることを、意識しましょう。
良い起業アイデアというのは、『始め小さく、後は大きく』なるものです。

成功する起業というのは、決して始めから大きいものだけではないのです。
後々大きくなるものであればあるほど、それが生まれた時は大変小さかったり、とてもシンプルであったりするのです。

今回ご紹介したこの思考パターンは、起業のアイデアを考える時とても価値のあるパターンになりますので、是非マスターして下さい。
何と何を組み合わせるかは、あなた次第です。

SiliconValleyMap 2011

私は2010年に初めてシリコンバレーに行き、帰国後にこのカレンダーを入手しました。
シリコンバレー全体を俯瞰して見れるので何かと便利。
シリコンバレーに興味がある方にはおすすめです。

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